はにかむブログ

歯医者がみんなの疑問にふんわり答えたり、写真撮ったり、雑記したりのブログ

どうやって歯科医院を選んだらいいの?

今日はみんなが一度は悩む歯医者選びについてです。

コンビニは全国に約56,000軒です。

歯科医院は約68,000軒です。

駅前には見渡せば歯科医院が5~6軒なんて景色は珍しくありません。

悩むのも無理はないです。

 

ついでにいうと、美容院は全国に約247,000軒です。

僕も美容院選びは何度か困ったことがあります。

ヘアカットは思い通りにならなくても、毛髪はいつか元に戻ります。

しかし人の歯は、サメのように何度も生えるわけでもなく、歯の再石灰化で虫歯の穴が塞がるわけではありません。歯科医院選びが思うようにいかず、何軒もめぐっている患者さんも少なくありません。

 

今日は、どうして歯医者を選べばいいのか、考えていきましょう!

 

【目次】

  1. まずは歯医者に何を診てほしいか確認
  2. 歯科にも専門科目がある
  3. 特定の診療科は認定医・専門医・指導医なども存在する
  4. 通えるエリアを考慮する
  5. 通える曜日・時間帯を考慮する
  6. 出てきた歯科医院のホームページを確認
  7. しかしインターネットの口コミは鵜呑みにしない
  8. 注意!
  9. まとめ

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まずは歯医者に何を診てほしいか確認

明確に「矯正がしたい!」「親知らずを抜いてほしい!」など分かっているなら、次の項目に記載されているように、専門家を直接調べるのが効率的です。

しかし普通は、漠然と「最近歯が痛い」「冷たいものがしみる」といった症状であり、原因を自分で特定するのは危険です。なので、最寄りの歯科医院に診てもらいましょう。その探し方も、下記で紹介します。

知らない人も多いですが、「顎が痛い」「舌がピリピリする」「口内炎が治らない」「口臭がする」「歯の色が気になる」なども歯科の範囲内です。気になったら、まず相談しましょう。見当違いな相談であったからといって、怒られることはありません。時に、ただの口内炎と思っていたら、癌だったという時もまれにあります。舐めてはいけません。


歯科にも専門科目がある

医科に、外科、内科、消化器科、呼吸器科、小児科など専門家があるように実は歯科にも存在します。「一般歯科」「口腔外科」「小児歯科」「矯正歯科」です。

通常、歯が痛くなったらまずこの「一般歯科」に行くと思います。

日本の歯科クリニックの大部分がこの一般歯科にあたります。

親知らずや嚢胞摘出などを強みとする「口腔外科」

子供の治療にも対応するための「小児歯科」

歯並びの治療を得意とする「矯正歯科」

この4つが歯科医師法でも、看板に掲げていいといわれています。

万が一、矯正したい患者が間違って、矯正できない医院に行ったとしても周囲の「矯正歯科」を紹介してくれるので、大丈夫です。

逆に、患者を集めるために、あえて「小児歯科」や「矯正歯科」を名乗っているだけのところも時々あるので注意です。

 

特定の診療科は認定医・専門医・指導医が存在する

上記の診療科目にも、「矯正歯科学会専門医」「口腔外科学会専門医」「小児歯科学会専門医」はもちろんのこと、「歯周病学会専門医」「補綴学会専門医」「インプラント学会専門医」など、歯科医師にも得意分野があります。

大抵、医院ホームページの担当医紹介が掲載されており、肩書も併記されています。

確認しましょう!

 

通えるエリアを考慮する

1回の治療ですぐ終わる、ことも時にはありますが、1本の歯でも複数回にわたって治療が続くことはよくあります。ましてや久しぶりに歯科医院に行く人は、他の部位もに虫歯や歯周病がみつかるなんてことはザラです!

したがって、通院しやすいことは重要です。どれだけ人気で素敵な歯科医師を見つけても、予約通り通えなければ意味がありません。治療中は、急に痛みがでてきたり、仮のかぶせ物が取れてしまったりと、アクシデントはつきものです。多忙な患者ほどここは重要です。よって、自宅近くか職場の近くで探しましょう

 

通える曜日・時間帯を考慮する

多くの歯科医院の開業時間は、月曜~金曜(木曜半日)と土曜の午前のみでしょうか?

最近は差別化を意識して、あえて土日開業しているところも多いです。

平日が忙しい場合は、「周辺地域 歯科医 土日開業」で検索しましょう。

ちなみに、24時間年中無休の歯科医院も、少しずつ現れています。すごい時代です。笑


出てきた歯科医院のホームページを確認

今は、ネットの時代です。医院の雰囲気、歯科医師の経歴や肩書、ドクターやスタッフの顔写真、医院の理念なども載っています。何とでも書けると言えば書けますが、参考にはなるでしょう!要CHECKです。

ちなみに、医院HPに治療内容と値段を書いてたり、まるで価格セールしているかのような表現は原則禁止です。あくまで医療機関なんでね。笑


しかしインターネットの口コミは鵜呑みにしない

口コミをスタッフに書かせたり、家族に書いてもらったりなんてよくある話です。時には、近所のクレーマーが適当に書いてることだってあります。飲食店や美容院などどんな口コミもそうですが、あまり気にしすぎないようにしましょう。


注意!

通ってからのクレームで多いのが、「担当医がホームページに載っている先生と違う」というものです。息子が歯科医師となり医院継承のため、手伝いに来たというパターンもあります。いわゆる「若先生」ってやつです。

また、勤務医を何人か雇っているパターンです。勤務医は入れ替わりが激しいときもあり、ホームページ更新が追い付いてない時も多いです。「治療してくれているその人は、実は歯医者の資格がない」ということは、まずないでしょうが....なるべく毎回同じドクターに担当してもらうことをお勧めします。

歯科医師として、思いますが、やはり他人がやった治療の続きをするのは実は難しいのです。そこまで、どんな治療をされているか、担当した人間にしか分からないのですから。さらにアクシデントがあった時の「責任の所在」が不明確になります。理想は、持ち回り制ではなく、担当医制をとっている医院ではないでしょうか。

 


まとめ

最後になりましたが結局一番大事なのは、信頼関係です。

初診時は(患者側も医師側も)治療を焦るのではなく、なるべく納得いくまで丁寧に説明してくれる医師かどうか、十分説明してもらい納得できてから治療を受けることができているか、「治療をされた」のではなく「治療をしてもらえた」という気持ちで帰宅できたかどうかが重要なんだとおもいます。どんな治療をされているか、口の中は見えませんし、最後はドクターに身を委ねるしかないですからね。

最後は、信頼できる人か否か、に尽きるのです。

 

余談ですが、「歯医者さんは、自分の歯を自分で治療しているんですか?」と真顔で質問されることがあります。もちろん無理です。自分で自分の歯を削るなんて危険すぎます。笑
私は親が歯科医師ですので、子供の頃は親に治療してもらい、今は歯科大学を一緒に卒業した友人や、職場の同僚に治療してもらいます。多くの歯医者さんが、こんな感じです。

 

ではまた!