アメリカでは、3月22日からニューヨーク州当局が住民に対して外出を控えるよう求める措置が続いている。すでに、カリフォルニア州サンフランシスコの一部地域でも外出禁止令が出されていたが、それに追随した格好となっている。
他にも、隣接しているニュージャージー州や大都市シカゴを擁するイリノイ州などにも同様の措置が広がっており、住民は不要不急の外出を控えている。
我が国では、ここまで強力な外出規制はまだ実行されていないものの、都市封鎖（いわゆるロックダウン）がいつ宣言されてもおかしくない状況です。すべての職業の中でも、とくに感染リスクが高いと言われている歯科医院でもあるため、「閉鎖しなさい」と休業指示が出る可能性は高いです。
実際アメリカでは、当局から歯科医院に当面休業するようにと指示が出ているとのことです。外出禁止令では、通院は例外として認められるはずですが、歯科医院自体が閉鎖してしまえば、治療中の歯は放置されることになります。そのため、アメリカでは、「歯が痛いのにどうしようもない」という悲鳴が多数あがっている状態です。
歯科医院の休業は、なにも歯科医師やスタッフへの感染リスクだけが理由ではありません。虫歯治療でも一般に医療機関と同様に多くのマスクや消毒薬、グローブなど医療用物資が必要となります。現在、新型コロナウイルス対策で医療機関がフル稼働していることから、貴重な医療用物資を特定の病院に重点的に供給するため、歯科治療など不要不急な治療を制限しているという面もあります。
これは、アメリカだけでなく、フランス・イタリアなどのヨーロッパ諸国もどうようです。歯科治療のなかにも不要不急な治療ばかりではないため、閉鎖するのはやややりすぎでは？と考えたくもなりますが、新型コロナに総力をあげて取り組むという意味では、やむを得ないかと思います。
それに対して、日本の歯科医院は現在も通常営業を続けている。
いつ自分の医院で新型コロナウイルスにスタッフが感染するか、ロシアンルーレット状態です。中には、検査に行かないでとスタッフに指示する院長や経営者まで出る始末。
経営者からしたらそりゃ、そう言いたくもなるでしょうが....。それくらい、この新型コロナ恐慌は、経営者泣かせな問題なのです。
本当に平和ボケした悠長な国です。
「外来だけストップ」の可能性もあるので、どうしてもな痛みがあるならロックダウン前に早めに歯科医院に行きましょう。ただし、発熱、咳など体調不良がある場合、またロックダウンしてからの歯の痛みであれば外出はせず、市販のロキソニンやカロナールでとりあえずはやり過ごしましょう。市販のものでも、ある程度の鎮痛作用はあるはずです。
歯の話だけではありません。
不要不急の外出は避けつつも、今後１～２ヶ月の放置が無理であろうことは済ませておくべきかと思います。
