こんにちは
はにー(@honey_come0011)です。
新型コロナウイルス感染症の第2波が心配される中、徐々に街に人が増えてきて、活気が戻ってきてます。
駅と商店街は、結構人でごった返しています。
歯科治療にも人が戻ってきて、徐々に院内の人口密度が上がってきました。
なるべく受付の密度が上がらないよう注意していますが、個人経営の医院では限界があるのも事実です。換気と消毒で、最大限注意するしかないですよね。
そんななか歯科通院に戻ってきてもらおうと、新型コロナウイルス感染症を利用した広告がたびたび見受けられます。
「歯の定期健診で新型コロナ感染予防を!」「新型コロナを歯の掃除で撃退!」といった謳い文句です。
ピンチをチャンスに変えていこうという医院の意気込みは感じられますが........
ちょっと無理があると思います。笑
歯の定期健診とは、主に歯科衛生士さんが行う、30分から1時間ほどの検査、歯石とり・歯面研磨・フッ素塗布などを指します。そこで虫歯や歯周病の兆候が認められたら、再び治療スタートになります。
日本では今も「歯医者は歯が痛いときだけ行く」という考えの方が非常に多いですが、世界的には「歯医者は普段から定期的に行く」が主流になっています。
歯医者の定期健診で主に予防する感染症は、虫歯と歯周病です。
どちらも普段から私たちの口の中に暮らしている常在菌です。
そして細菌です!
決して完全に除去することはできません。なのでうまいこと一緒に仲良く暮らしていかなければいけません。プラークや歯石を除去する、あるいはブラッシングをサポートすることで虫歯や歯周病の発生・進行を抑えることができます。
一方で新型コロナウイルスは、普段我々の身体で暮らしている病原体ではありません。
そして細菌ではなくウイルスです!
感染者が近くにいれば、どれだけ歯ブラシや定期健診に通っていても感染・発症します。感染者からの飛沫や接触が感染経路ですので、ブラッシングなどで予防できるものではありません。
もちろん、ブラッシングや定期健診を十分に継続している患者さんは、肺炎を起こしにくいという論文や症例は多数報告されています。しかしそれら肺炎は、主に口腔内常在菌による誤嚥性肺炎の予防が主です。
インフルエンザや新型コロナウイルスなどといった、飛沫・エアロゾルによる呼吸器感染症とは別物と考えていいでしょう。これらは、そもそも口腔内にも、体内に常在している病原体ではないからです。
「常在菌による誤嚥性肺炎」と「呼吸器感染症による肺炎」とをあたかも同じ「肺炎」として広告してしまうのは、語弊があります。
本気で広告しているのなら、感染症に対する無知です。
結果、その歯科医院は不安を煽った商売主義になり下がっています。
世の中には、あの手この手の様々な広告やHPが存在します。
そういったものに振り回されないよう正しい知識をつけて、このコロナ禍を冷静に乗り切りましょう。
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