こんにちは
はにー(@honey_come0011)です。
親近感のある/好感度が高い有名人が病気や感染症などを発表すると、病院やクリニックにも同様の症状の患者さんが押し寄せるものです。
タレントの堀ちえみさんやアナウンサーの小林麻央さんなどの報道直後は、がん検診や歯科健診の著しい増加がみられました。
そもそも口の中に癌ができることさえ知らない方が多かった印象です。
今日はお口の中のガン、特に「舌がん」について考えていきましょう。
- そもそも「がん」とは?
- 「口腔がん」とは?
- 早期発見が命!
- 「舌がん」を疑うべき8つの異常所見
- 「がん」になりやすい生活習慣
- 最後に
そもそも「がん」とは?
がんとは、そもそも細胞内の遺伝子異常です。正常細胞の遺伝子は23,000種類。また、2008年時点でがん遺伝子は766種類存在するといわれています。毎日たくさんの細胞だ分裂していると、時にはコピーのミスも生まれます。通常遺伝子異常のある細胞は、すぐに淘汰されるのですが、高齢になるにつれがん細胞の発生も増加、免疫細胞による防衛力も低下していき、無制限に増殖するがん細胞が出来上がってしまいます。
こうした生体防御のシステムを打ち破って、がんとして発症するまでには10年、20年という長い年月がかかります。
さらに放っておくと血中を経由して、他臓器に転移しやすいというのはみなさんご存じのとおりです。よって、いかに早期発見・早期治療できるかが重要になってきます。
「口腔がん」とは?
肺がんや胃がんなどと同じように、お口の中にも「がん」ができます。日本人が診断されるがんのうち、約5%が口腔がんに分類されます。
割合こそ少ないものの油断はできません。
①近年増加傾向にあること
②口腔と咽頭の領域をあわせたがんの死亡率は約35%(2016年国立がんセンター発表)
である、という点です。
初期のうちに適切な処置がおこなわれれば十分に良くなることが見込まれますので、初期段階で発見することが極めて重要です。胃がんなどと違い、「直接目で見ることができる部位」でもあるため、比較的早期が容易ながんになります。
早期発見が命!
やはり早期発見できれば、治療期間やその際のダメージも小さくて済みます。
そのためにも、自分の身体の違和感を早めに察知する。専門の人間に定期的に診てもらうというのが重要になってきます。
欧米の一部歯科医院では、「Oral Cancer Screening :$50」などと表記し、口腔がんの検診ができるようになっています。
日本では、専門の大学病院などでないとなかなか口腔がんの精密検査をしていないことも多いです。
もちろん、一部前立腺がんのように進行しづらいガンもありますので、必ず治療介入が必要という訳でもありません。主治医と相談し納得の上、治療方針を決定しましょう。
「舌がん」を疑うべき8つの異常所見
早期発見のためにも「普段から自分の口の中を鏡で見ておく」「お口と向き合う時間」が重要となってきます。その方が、口の中の変化に気づきやすいからです。
以下が舌がん(多くの口腔がん)の早期発見にもつながる特徴です。
しこりがある
多くの場合、がんの増殖部では触るとしこりが触れます。
ただし痛みが少ないので、なかなか歯医者さんに診てもらおうと思わえないのも特徴です。
表面が他の部分より赤、または白くなっている
初期のガンでは、粘膜面に周囲より赤っぽい部分(紅斑)や白っぽい部分(白斑)が認められることがあります。
ただれや口内炎みたいなものがある
粘膜のただれや口内炎は誰でも起こりがちです。特に身体の疲れやストレス、不摂生、歯ブラシ不足を続けているとなかなか治りませんので、まずは自分の生活と衛生面を見直しましょう。
しかし、これが2週間以上も続いてくるとさすがに、口腔がんも疑っていいかと思います。さらに、通常の口内炎であれば円形に近い形状をしていますが、がんであれば「いびつな形状」であることが多いです。
そしてもう一つ。通常の口内炎であれば周囲が赤く、しこりもなく、境界線がはっきりしています。がんでは境界不明瞭のことも多いです。
まずは長期間続く粘膜のただれや口内炎は、専門の歯科医に診てもらいましょう。
痺れや麻痺がある
がん細胞は良性腫瘍や嚢胞などと異なり、周囲の組織をじわーっと侵食しながら、進行・拡大します。神経細胞も損傷されるため、しびれや麻痺を感じるようになります。
味覚が鈍る
舌の表面には味の受容体である味蕾が存在します。味蕾がダメージを受けることで味覚が鈍くなったり、特定の味を感じにくくなったりします。
出血する
潰瘍とは、口内炎のさらに深いものと思ってもらえたら大丈夫です。潰瘍になった部分からは出血しやすくなります。通常の潰瘍であれば1週間もすれば完治しますが、がんが原因であれば、変化はありません。
刺激すると痛む
食べ物による刺激などで痛みを感じることがありますが、見た目の割には痛くないのも特徴です。違和感程度として感じられる場合もあります。「痛くないから放っておこう」はやはり危険です。
舌が動かしづらい
がんのサイズが大きくなったり、麻痺の症状が進行すると舌が動かしづらくなります。
ろれつがうまくいかない、舌を噛みやすくなったなど小さな変化に気づくことができるのは、自分だけです。
当然、自分では発見しづらいがん所見もありますので、定期的に歯科医師にチェックしてもらうのも重要です。特に、口腔外科の専門医、大学病院であればなおさら信用度は高いです。
ただし、一般的な歯医者さんでは「ただの口内炎ですよー」で終わってしまう可能性もあります。そういう時はせめて、口腔外科に紹介状を書いてくれる歯科医が親切ですよね。不安であれば一度「外科の先生にもチェックしてもらいたい」と担当歯科医に言いましょう。こころよく近くの口腔外科を紹介してくれますよ!
「がん」になりやすい生活習慣
なによりガンにならないよう、普段から注意することが重要です。
予防医学でいう「一次予防」と呼ばれるものです。
寿命も大きく伸びた我が国では、生活習慣病の一次予防に現在力を入れています。
特にがんにつながりやすい原因を知っていれば対策もとれます。
喫煙
タバコの煙に含まれる発がん物質は直接、口の粘膜を刺激するするため、特に口腔がんの発生に大きく関与しています。
口腔がんの場合、喫煙によるリスクが25%アップするとの報告もあります。
飲酒
アルコールが分解された時にできるアセトアルデヒドという成分が発がんに関与するといわれています。もちろん、アルコールは直接粘膜にもさられされます。
アルコールの消費が多い国(フランスなど)では、口腔がんが多く発生しているというデータがあります。
口腔がんの場合、飲酒によりリスクが18%アップするとの報告があります。
家庭の医学レベルのお話ですが、コーヒーや食品の焦げの過剰摂取もガンと関係性があると言われています。なんでも、摂り過ぎは危険ですね。ほどほどに!
最後に
いかがでしたか?
自分の口をよく見つめている人ほど、違和感や変化に気が付きやすいく早期発見につながります。最もヒトの口の中を見つめている歯科医や歯科衛生士さんは、「普通の人と比べておかしい!」を客観的に確認できます。
そういう意味でも、定期的なメンテナンスは重要なんですね。
過剰な心配は無用です。
でも自分の口の中をもう少し覗いてみようと思ってくれたら幸いです。
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