はにかむブログ

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世界で最も患者数の多い病気は何?

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世界規模で危険性の高い三大感染症には、エイズ・結核・マラリアがあります。

日本での成人死亡原因は、1位:ガン(悪性新生物)、2位:心臓血管疾患です。

 

では、世界で最も患者数の多い病気は何でしょうか?

 

 

 

 

それは、歯周病です!(ギネスブック2001年掲載)

 

そしてなんと、実に成人の80%以上が歯周病に罹患しているとも言われています。

歯槽膿漏(しそうのうろう)とCMでもよく呼ばれていますが、医学的に正しくは歯周病(歯周炎)です。

 

虫歯(う蝕)については、小中学校の保健の時間にみんな習うので、ほとんどの日本人がどういった疾患か理解しています。でも歯周病は、中高年から診断されることが多くなかなか正しく理解している人は少ないです。

 

歯周病ももちろん原因となる細菌が何種類か存在します。

そして、歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)に、暮らしています。

はじめは、歯肉の炎症や出血がおもですが、徐々に歯周ポケットが深くなり、歯を支える周囲の骨(歯槽骨)が吸収されると、いよいよ歯が揺れてきます。

最終的には、ポロッと抜け落ちます。

 

怖いのは、歯周病は静か~進行する感染症であるということ。

痛みがあまり起こりません。それゆえ、サイレントキラーとも呼ばれています。

「歯が揺れてきた( ゚Д゚)」「噛んだら痛い(*´Д`)」など歯医者に駆け込んできたときには、大抵手遅れなことも多いのです。

そして、歯周病で失った顎の骨は、ほとんどの場合もとには戻りません。

(場合によっては、歯周組織再生療法で骨を多少戻すこともできますが....)

 

虫歯(う蝕)では、糖質が原因とみんなが知っていますが、歯周病に特定の食べ物の種類が影響することはあまりありません。なので、歯周病にいい食べ物はなんですか?と聞かれても歯科医師は困ります。

 

また歯石、咬む力や歯ぎしりなどの咬合力、全身疾患(糖尿病など)、ストレス、女性ホルモン、遺伝など原因が複数あることが、理解を難しくしているところがあります。

 

そして何より歯周病を進行させてしまう原因は、喫煙です!

喫煙は、身体の血管を収縮させてしまいます。

すると歯周病部位に自分の免疫細胞を送り込むことが難しくなり、細菌と十分に戦えなくなります。
つまり身体の免疫力が落ちるため、歯周病原菌と戦う力が落ちてしまい、歯周病が進行しやすくなります。

私は、歯周病の治療を本気で進めていく患者さんには、まず喫煙をやめてもらいます。

 

このようにならないためにも、早いうちから定期的に歯の掃除、メンテナンスを習慣づける必要があります。みなさん、少なくとも半年に1回くらいは歯医者に行きましょうね!

 

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