こんにちは
はにー(@honey_come0011)です。
昨日は、北欧の人たちがいかに公衆衛生意識が高く、予防歯科先進国であるかという話をしました。
特に、スウェーデンのイエテボリ大学が提唱した、新しい歯磨き法が今話題です。
日本でも歯科関係者の間では、結構有名になりつつありますが、実践できている医院はまだまだ少ないと思います。最近、ようやくテレビで特集が組まれるようになったでしょうか。
そんな話題の最新歯磨き法「イエテボリテクニック」を今日は紹介しましょう。
- イエテボリテクニックとは?
- 必要な器具は?
- イエテボリテクニック実践
- 必要以上のうがいは禁止
- フッ素の安全性
- プロフェッショナルケアの必要性
- 最後に
イエテボリテクニックとは?
1995年に予防歯科先進国であるスウェーデンの研究者たちが新たな歯磨き法を発表しました。
その名も『イエテボリテクニック』です。
研究によると、従来の歯みがき法と比べて虫歯の予防効果が40%以上高いことが分かりました。
(何をもって40%改善したのか?とか、そういう細かい突っ込みはここでは、置いておきます 笑)
この方法の最大の目的は、歯みがきの後に口の中にフッ素を残すことです。
つまり水で口をゆすぎ過ぎないことです!
現在、スウェーデンでは、この歯磨き方法が当たり前のように歯科医院でも指導されています。
一応、フッ素が口の中に多めに残ることを考慮し、対象年齢は12歳以上となっておりますが、フッ素濃度低めの歯磨き粉(子供用)を選べば、子供も真似して問題ないと思います。むしろ子供の頃から習慣化してほしいと私は思います。
必要な器具は?
特殊な器具や薬品など必要ないため、今日から実践しやすいのもポイントです。
- 普段使用している歯ブラシ
- フッ素入りの歯磨き粉
- コップ
があれば十分です。
歯ブラシ選び
もう少し注釈するなら、歯ブラシはナイロン製硬さは柔らかめ~普通程度、長さ2cm以下で横に3列ほど毛束が並んでいるものが理想です。
大きすぎる歯ブラシは、小回りが利かず奥歯や細かい部分が磨けません。
硬い毛は、歯をむやみに磨耗してしまい知覚過敏などの原因にもなります。
注意しましょう。
歯磨き粉選び
フッ素入り歯磨き粉であれば何でもいいです。
含有フッ素濃度が高い方がさらに効果UPです。
日本では、2017年3月から厚生労働省がフッ素濃度の上限を1500ppmFまで引き上げました。そのため、フッ素濃度1450ppmFの歯磨き粉が市販で売られている最大濃度になります。
さらに、研磨剤が少なく、発泡成分も少ないものがオススメです。
↓特にこれはオススメ。多くの歯科医院でも販売されてます↓
ないです。
あるわけないです。笑
最悪、手のひらに水をすくってもらって構いません。
ワイルドだろ~(*'▽')
イエテボリテクニック実践
では、実践です。
1.フッ素配合の歯磨き粉をたっぷり使用します。
目安は2cmです。
2.歯全体に歯磨き粉が行き渡るように意識しながら2分以上歯磨きを行う
3.口の中の泡を吐き出さず、10mLの水を口に含む
(ペットボトルキャップほどの量です)
4.そのまま30秒ほどブクブク洗口
5.吐き出した後は、一切うがいなし!
6.その後2時間、飲食なし!
(常用薬がある人は、あらかじめ服用しておきましょう。)
(キシリトールガムを噛むなら食後すぐが効果的です。)
簡単そうじゃないですか?
ポイントは、いかに口の中にフッ素を残しておくかという点です!
そのためにも、うがいをしすぎてはいけません。
片手の手のひらにすくえる程度の水道水で十分なのです。
歯の表面はもちろん、粘膜面にもフッ素を引っ付けておくことで、歯ブラシ後しばらく口の中のフッ素濃度を高めたままで維持できます。
これにより、歯の表面にフッ素コーティングができ、汚れがつきにくくなります。
さらに再石灰化を促進し小さな虫歯なら進行を抑えることができます。
基本的に、エナメル質はツルツルなので、フッ素を定着させようと思っても難しいです。
よって、このような方法が発表されました。
必要以上のうがいは禁止
このグラフは普段のうがいの回数と口の中に残るフッ素の濃度です。
当然、うがいするほどフッ素濃度は減少します。
なるべく高い濃度でフッ素を残すために、イエテボリ法は発表されました。
フッ素の安全性
さて、ここである疑問がでてきます。
「そんなにフッ素を口の中に残して大丈夫??」という疑問です。
結果から言うと、歯磨き粉程度のフッ素量であれば、使用法さえ守ればなんの問題もありません。小さな子供は味付きの歯磨き粉を、ぺろぺろ舐めてしまうのでそこだけはキッチリ見守ってあげてください。
もちろん1度に過剰に摂取したり、長期間大量に摂取すると中毒症状が起ることが報告されています。しかしこれは、異物混入や特定の地域の地下水常用を行った際におこる症状です。
ちなみに、アメリカの医学研究所が1997年に報告した摂取許容量は、9歳以上で1日10mgです。一方で歯磨き粉2cmに含まれるフッ素の量は、約1mgです。さらに、イエテボリテクニックでは、その歯磨き粉の大部分を吐き出しているため、全く問題ないでしょう。
プロフェッショナルケアの必要性
スウェーデン、フィンランドなどの北欧諸国では、90%近くの国民が定期的に歯科医院に通院し、歯科衛生士さんによる歯周病検査、虫歯チェック、歯石とりなどのプロフェッショナルケアを受けています。もちろん、これは、日本の歯科医院でも行っていることが多いです。
そういった歯科医院を探す際は、予防歯科、定期健診などで歯科医院を検索してみましょう。虫歯や歯周病リスクが大きく減少するでしょう。
最後に
私もなるべくこの方法で歯ブラシするように意識はしています。
はじめは大学で習った時は、
「うがいできないのは気持ち悪いな~」
などと感じていましたが、意外と水10mLでも十分汚れは吐き出せます。
多少泡が残る感じはしますが、特に違和感なかったです。
私の医院では、メンテナンス時ほとんどの患者さんにこの磨き方をオススメしています。
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