はにかむブログ

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yahoo!ニュースに歯医者がとりあげられるときはいつも悪いニュース!?

今回は少し雰囲気を変えて、歯科に裏側もふくめて雑談します。

Yahoo!ニュースに歯科の話題が出るときは、あまりいいニュースがありません。

その中でも目にするニュースを挙げてみましょう。

 

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  1. 「歯科医院の消毒が十分にされているかどうか」
  2. 「ラバーダムをしているかどうか」
  3. 「定期的に出現する変態歯医者」
  4. 「いい歯科医院の見分け方」
  5. 「歯科医師の偏差値格差問題」

 

歯科医院の消毒が十分にされているかどうか

これは特に多いです。ネットニュースだけでなくても、週刊誌やテレビで時々話題になり、飛び火で僕たちにクレームが来たりします。

確かに、昔の歯科医院は、手袋もまともに交換せず、何人もの患者を次々に診るなんてこともありました。中には素手で口腔内を触ったり、治療したりする医師も多かったようです。歯を削る器具(タービンやコントラ)などもまともに洗浄することなく使用を続けていた医院もあるでしょう。

 

しかし今は、時代が違います。歯学部6年間で衛生管理についてもかなり厳し目に教え込まれています。なにより、学生たちも現代っ子なので、人の口に素手で触るとか、絶対できないと思います。なので、ここ最近のドクター、や医院は、消毒観念についてはそれなりに厳格にしているはずです。

 

医療業界は特に、「消毒」ではなく「滅菌」を敢行しなければいけません。具体的には、「オートクレーブ」という消毒方法をとらなければいけません。しかしある程度の、コストと時間もかかり、高温高圧に繰り返しさらすため、精密機器のタービンなどは、傷みやすいのでは?と危惧するドクターもいます。

 

「正直、患者ごとに完全にすべての器具を滅菌していますか?」と言われると、そんなことできている個人医院は、まずないのではないのでしょうか。大学病院や、規模の大きな歯科医院はそれでも器具が間に合うでしょうが、人気のクリニックなどは特に難しいでしょう。タービンも1つ、10~20万円ほどするので十分な本数を用意するのは、予算的にも難しかったりします。

 

では、滅菌できていないと次々患者さんに感染症が広がるのかというと、個人的にはそうは思えません。もちろん0とは言えませんが....。また、ご高齢のドクターほど、素手診療に抵抗がなかったりします。この辺は、時代の違いもあるでしょうが、患者さんにはなかなか判断できないところでしょうね。僕の親もそんな感じで治療していて、はじめは衝撃でした。笑

 

医院ホームページで滅菌の徹底を宣言していてもまともにしていないところを、いくつも知っていますのであまりあてにはなりませんが。最近は、注意されすぎてだいぶ改善されている傾向にあります。今後も、歯科医個人の良識と衛生管理意識の底上げが必要でしょうね。

 

ラバーダムをしているかどうか

ラバーダムって知っていますか?

虫歯が大きすぎて、「歯の神経を抜きますね」「歯の神経を殺しますね」などと言われた覚えはないでしょうか?そういった歯は、最終的には金属やセラミックのかぶせ物になることが多いです。「抜髄(バツズイ)」と呼ばれる治療です。

この治療(歯内治療)を行う際は、歯の周りにゴム膜でバリアをして、歯の中に唾液が流れ込まないようにします。この作業をラバーダムといいます。

 

本来は、このラバーダムを行ってから、歯内治療を行うべきなのですが、むっちゃけ9割以上の歯科医院は、これをしていないと思います。もちろん、全員大学は習っていますし、ラバーダム自体はなれてしまえば数分で終わる作業です。しかし、口全体をゴム膜で塞いでしまうため、患者さんもややしんどかったり、手間でさぼっている歯科医院が大部分です。もちろん心の中では「ホントはやるべきなのになー」とほぼ全員思っていますが、面倒になるのです 笑

 

歯科医院の経営は、いかに多くの患者さんを回すかが重要になってきます。歯科治療の保険点数は、昔と比べてもかなり引き下げられているので、経営者としてはやむを得ないです。そこで、これはなくても行けるのでは?と思えてしまうようなところから、除外されてしまうことがあります。それが、上記で述べた滅菌作業であったり、今回のラバーダムであったりします。

 

したがって、ラバーダムしている歯科医師は、治療の感染防止意識は高いと言えそうです。本来は、すべての歯科医院でやるべきだとおもいますが、ここまで歯科治療報酬をさげてしまった、国にもすこし責任はあるのでは?という意見もあります。

 

定期的に出現する変態歯医者

治療中に女性の身体を不用意に触ったり、女性の口にナニかを突っ込んだり、ゴキブリを元カレに送りつけたり、ドラッグ所持も時々います。これらは、どの職業でも定期的に出現しますが、特に普段あまり話題にならない歯科業界だからこそ、逮捕者の名前・年齢の後ろに職業名がのっていると、いっそうイメージが下がり目立ちます。勘弁してほしいです。 笑

 

いい歯科医院の見分け方

これでよく列挙されるのが、「滅菌できているかどうか(座る前から器具が挿しっぱなしではないか)」「ラバーダムしているか」「ドクターが拡大鏡(ルーペ)をしているか」などです。一概に嘘とは言えませんが、そんなの実情は患者さんにはわかりません。

 

僕からいえる、いい歯科医師の見分け方は一つです。

初診時から、十分に現在の病状と今後の治療方針を説明し、納得できてから治療してくれるかどうか、つまり信頼関係がしっかり構築できるかどうかです。患者とドクターも人と人です。相性が合わないは、仕方ないです。そんな場合は、隣の医院へ移りましょう!悪いことではありません。

 

歯科医師の偏差値格差問題

歯学部大学は全国で29校ほどあります。国公立大学は偏差値が高く、私立大学は偏差値が低いということです。これは医学部・薬学部も同じだと思います。なんなら、一般大学もそうでしょう。

なので、馬鹿なドクターには見てもらいたくないと、出身大学をしらべて来院される方もたまにいます。

 

しかし、出身大学と治療内容や技術力には全く関係性はないでしょう。使ってる教科書も同じです。最終的に受験する国家試験も同じです。ただし、やはり偏差値の低い大学出身生ほど、国家試験の不合格にはなりやすいです 笑

 

あんがい、大学授業料が高額すぎる私立大学出身生ほど、元をとろうとバリバリ勉強し、仕事のできる歯科医師になったりします。この辺は、大学卒業後の個人のモチベーションに左右されるので、何とも言えません。

 

最後に

最近のネットニュースに言いたいことがたまっていたので、ぶつぶつ呟いてみました。

なかなか、一般人の人には難しいでしょうが、歯科医師も最善を尽くそうと努力しています。まだまだ改善点も多いですが、まちがいなく前進し続けている業界でもあります。インターネットに振り回されないよう気をつけてください!

疑問があれば気軽に聞いてくださいね。

 

ではまた。

 

 

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